「日常生活の何気ないシーンを映画にちゃんと植え付けて、見る側に強烈な記憶として残せる方」と門脇。 松濤に邸宅を構える開業医の三女として生まれ育った27歳の縁談話と、大学進学に伴い富山から上京した30第前半の女性がすれ違う話。
7美紀は苦学生で、父親の失業により水商売で学費を稼ごうとするが、あえなく大学を中退。
山内さんは同作について「富山から東京へ行き、知ったこと、感じたことが詰まっている物語。
監督を手掛けるのは岨手(そで)由貴子さん。 録音仕上げ:高田伸也• 同館ロビーでは山内さんのサイン入り単行本と文庫本を展示。 『あのこは貴族』がたくさんの方に届きますように。
18逆に、ハイクラスの男と付かず離れずで交際している美紀は、男が絶対に、庶民で利用価値のない自分とは結婚しないということを知っている。
そして階級や、ステイタスを持っている男を追いかけることではなく、自分で自分を肯定できる世界へと向かってゆく。
そんな時、義理の兄の紹介で、弁護士・幸一郎(高良健吾)と出会います。 地方から上京し、自力で生きる美紀役に、女優、モデル、デザイナーと多彩に活躍する水原希子。 「格差社会」がキーワードになる2000年代の遥か前から存在する、しかし恐らくは99%の日本人が知らない世界である。
都会の異なる環境を生きる二人の女性が、恋愛や結婚だけではない人生を切り拓く姿を描いた『』が 2 月 26 日 金 より全国公開となります。
大好きな映画です。
「このままでお願いします」っていう気持ちです(笑)。 変にやさぐれた感じも、変に斜に構えている感じもなく、本当に「頑張れ!」って応援したくなるような美紀ちゃんでした。 幸一郎とは大学の同期生であったことをきっかけに、別世界に生きる華子と出会います。
華子が何か悩んでいることを悟った美紀は「嫌だなあと思うことがあっても、夫や友人に話を聞いてもらえるなら、それでいいんじゃない」と語ります。
この映画がそのきっかけを与えられることを願います。
以前は周囲から勧められても絶対に無理だと考えていた監督業への拒絶感も薄らいできているといい、「いつかできたら楽しそう」と声を弾ませる。 その階層の中での当たり前のルールに従い生きることが、一番安心な道なのだ、とハイクラスの人たちは思っている。
11ところが美紀が働く店に、偶然客として幸一郎が現れてから、男女の関係になります。
自身も俳優としてある種の「型」にはめられた経験を持つだけに、根底に流れるテーマに共感を覚えたのかもしれない。
皆様が映画館に足を運べる日常が、1日でも早く訪れることを祈っています。 声高ではない。 多くの人は見ないふりをしてやりすごしますが、華子はそうではありませんでした。
6「結局、見た人の心が動くか否かは、その人の人間性に尽きる。
箱入り娘の華子を演じるのは門脇麦、地方出身者で自立した美紀を演じるのは、水原希子。
華子は、日本で活動を始めた逸子のマネージメントをしていました。
30歳までに結婚、出産をしたいと漠然と考えていた彼女は焦りに駆られ、婚活を始めました。
転がってる一升瓶も北洋だし。
みんなだって、3年ぐらいかけて相手を見つけて結婚しているんだから」と冷静な意見を述べます。
15撮影を通して、自分の描きたかったテーマはこれだったんだと気付かされたりもします。
タイプの違う二人の女性、「華子」と「美紀」を演じた門脇さんと水原さん。
共演は、女優だけでなく、モデル、デザイナーと多彩に活動する水原希子。 もっと言ってしまえば、名門校の幼稚舎上がりで苦労知らずの幸一郎にだって庶民には分かりようのない苦しみがある。
18大学で同期生だった、幸一郎(高良健吾さん)と美紀(水原希子さん) c 山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会 岨手 水原さんは門脇さんとは違うタイプの俳優さんなので、演出方法も違っていました。
異なる階層に属する二人を岨手監督は、移動手段ひとつとっても映画的にアプローチしている。