真夏の方程式。『真夏の方程式』東野圭吾

東野圭吾『真夏の方程式』｜文藝春秋｜特設サイト

塚原の死因に疑いをもった東京の警視庁から岸谷美砂刑事が派遣され、湯川に協力を仰ぎます。淡い夏の思い出偏屈少年とガリレオ。観賞日はうろ覚えです。

その病院は、かつて塚原に受けた恩があり、彼からの頼みは断れないと仙波を受け入れたのでした。

そこで湯川は一人の少年・恭平と出会う。

真夏の方程式 : 作品情報

そして少年。

ローカル線の風景と小さなロータリー広がる駅前の風景。

あらすじ夏休み柄崎恭平は両親の都合で残りの夏休みの間、親戚の家に預けられることになり、一人で玻璃ヶ浦に向かいます。

身元は緑岩荘のもう一人の宿泊客、塚原正治と断定され、海岸を散歩中に足をすべらせた転落死と見られました。

その海底鉱物資源の開発計画の説明会に招かれた湯川は、旅館「緑岩荘」に滞在することに。

そして、恭平はすでに自分のしたことに気が付き、苦しんでいます。

仙波英敏白竜成実の実の父親で、16年前に成実が起こした事件をかばう。単なるミステリーのままでは終わらない、重厚でエモーショナルな人間ドラマが、「ガリレオ」劇場版シリーズの持ち味であり、大きな魅力だなと改めて感じました。大人は160円、子供は80円で乗車可能です。

そして、伸子がその秘密を暴きにきたため、家族を守るために成実が伸子を殺害し、仙波が庇ったのです。

それから十五年、平穏な時間が流れましたが、そこに塚原が現れ、仙波が入院していることを節子に伝えます。

この先、ネタバレを含んでいるため、ご注意ください。

まぁ、全てを知っていた重治の人間臭さも捨てたモノじゃない。

警察は死体を運ぶのに足の悪い重治や女性である節子では難しいと考え、成実のことも疑います。

ここで少年の事を憂いながら静かにお父さんに怒りをぶつけ、それを杏が聞いて嗚咽するシーンが非常に泣けるのだけども、これは映画だけ。本当の犯人は川畑成実だったが、仙波は彼女を守ろうとしたのだ。説明集会で「見知らぬ聴講者」と「物理学者」に出会います。

最後の方、湯川や、少年、お父さん、娘、色んな立場から感情移入してほろりときました。

「13階段」を書いた著者です。

彼はこのことが公になって玻璃ヶ浦の評判が下がることを懸念し、重治に協力したのでした。

岸谷美砂吉高由里子警視庁捜査一課の刑事で、自信家でまっすぐな性格。

他の方の感想にも書かれている通り、結末には賛否両論があるかと思いますが、僕は湯川のより人間らしい部分が見られて良かったと思っています。

『容疑者X』の出来（内容）が良すぎたためか、今作品では凡庸なイメージが残る。

取調室の鏡の向こう側とこっち側での親子愛のシーンは胸がいたくてしょうがなかったです。

一方、県警本部から磯部たちがやってきて、手柄を挙げるために躍起になっていました。

湯川が仙波に見せたのは玻璃ヶ浦の海が描かれた絵の写真で、緑岩荘に飾られていたものでした。

その頃、草薙たちは仙波の行方を追い、同時に塚原の当時の様子も調べます。

あと、取調室？面会室？でお父さん役の前田吟と湯川が対峙するシーンが原作にはない。