なぜかといいますと、先ほどの図をもう一度載せますが、以下は治療薬のコンセプトのひとつですが、 「ウイルスと受容体の結合を阻害する」ということを目的に作ろうとしている治療薬だとお考えいただければと思います。 Patel, Jiu-Chang Zhong, Maria B. 図表4 サイトカインストーム:AngII-AT1R, PRRsとIL-6アンプの共演 このように、自然免疫を介するシグナル伝達系とAngII-AT1Rを介するシグナル伝達系が協調して、STAT3によるNF-kB活性化が持続的に亢進する。
19そこで、現時点でのまとめを何度かにわけてまとめます。
SARS-CoV-2によるARDSにおいても抗IL-6受容体抗体トシリズマブの有効性が示唆されている[17] [18] [19]。
したがって、ウイルスとACE2との結合を抑制する分子や、TMPRSS2の阻害剤はウイルス感染を抑制する効果が期待され、ウイルス感染の初期には大変有効な治療薬になる可能性がある。
ただ、感染しても元気な子供はスーパー・スプレッダー(super-spreader)として感染を拡大させてしまう恐れもあるので、良いことだけではないですね。
「脳」にも影響があり、後遺症として残るという情報がショッキングなので、他の体の部位よりも多く扱われている印象。 International journal of oral science. THE LUNG perspectives• 8個のアミノ酸ホルモンペプチドであるAng IIは、微小血管の筋細胞表面にある1型アンジオテンシン受容体(AT1R)に結合し、血管収縮を引き起こします。
しかし、スーパー・スプレッダー(super-spreader)として感染をより広げてしまう事にもなります。
それらについて、複数の大学の研究発表をまとめていた、タイランド・メディカルニュースの記事をご紹介します。
活性化されたSTAT3はNF-kBに作用して、その活性化をさらに強め、IL-6アンプが活性化される[13]【図表2】【図表4】。
20, Complex Immune Dysregulation in COVID-19 Patients with Severe Respiratory Failure. 受容体については、以下の記事で取り上げたことがあります。
新型コロナウイルスの場合は、 ACE-2 という名称の細胞表面の受容体に「のみ」適合し、それと出会った場合に、ウイルスは細胞内に入ることができます。
SARS-CoV-2は、ACE2の幅広い発現を利用して、種々の細胞に入り込み、増殖し、その機能を撹乱するものと思われます。
2021年2月まで(1)、(2)を実施しています。
IL-6 はウイルスや細菌感染に対するこれらの免疫反応に重要な役割を果たしている[25]【図表3】。
特にARDSは致死率が高く、治療方法の開発は緊急の課題である。 「人間の」と書いていますが、実際にはウイルスに感染するすべての動植物がその機能を持っているということになります。
11これらの証拠は全部ACE2が心血管研究で重要な役割を証明できた。
このような治療薬の候補としては、ウイルス膜タンパクやスパイクタンパクに対する抗体や、治癒した患者に存在する抗体が期待される。
, Detectable serum SARS-CoV-2 viral load RNAaemia is closely correlated with drastically elevated interleukin 6 IL-6 level in critically ill COVID-19 patients. ウイルスは増殖していかなければなりません。 血圧調整におけるAng 1-7の詳細な役割は完全には解明されていませんが、血圧を低下させ、血管拡張を誘因するというエビデンスは存在します。
19Epilepsy• その際にとても重要になるのが抗体検査と超過死亡になります。
しかし、風邪症状の段階で、激しい咳き込みを繰り返すと、ウイルスを肺に送り込んでしまいます。
ACE2が研究、心臓、反応、焦慮、認識、脳損傷と神経発生に調整することを観察できる。 加齢、肥満や喫煙は慢性炎症を誘導し、糖尿病、心臓血管疾患などのIL-6が関与している慢性炎症疾患や悪性腫瘍と密接な関連がある。 図1 血圧調整におけるレニン・アンジオテンシン系(RAS)とACE, 、ACE2、Ang II、Ang 1-7 、AT1R、MasR の役割 ARS-CoV-2の感染におけるACE2の役割 ACE2は、ARS-CoV-2ウイルスまたはSARS-CoVウイルスの表面にあるスパイクタンパク質(Sタンパク質)により認識可能です。
ACE2受容体は腎臓や精巣にも現れるのでこの段階までウイルスが増えると腎臓や精巣にも感染します。
ハイリスクの人では、RAS亢進(ACE2機能低下)により普段から慢性的に免疫機能が低下しています。
日本国内でこれまでに流行が広がったクラスターも「換気の悪い閉鎖空間」と言われていますが、ビュッフェ、ライブハウス、屋形船などは人が食事をしたり大声でしゃべったりする場所です。 ・感染性が高い ・致死率が低い ・感染しても発症しないか軽症 このように「普通に考えれば危険には思えない」性質を持つ新型コロナウイルスですが、この性質がそのまま「現代文明の脅威となる」ということのようなんです。
14ESPOIR• 喜連川 優• 以前、受容体とウイルスの関係を「カギ」と「カギ穴」で例えさせていただいたことがありますが、カギというのは、どのカギ穴でも開けられるわけではなく、開けられるカギ穴は決まっています。
先ほどの例えですと、新型ウイルスは、「ひとつのカギで、数多くのカギ穴を開けられる」のです。