3日夕、球磨川流域の市町村や国土交通省の担当者が意見を交わしたオンライン会議。 しかし、同庁が昨年末に九州7県で実施した住民意識調査では、大雨特別警報が最上位の警戒レベルだと知っていたのは52%にとどまった。 そして午前4時50分、県内で初となる大雨特別警報を発令した。
14ただ、メカニズムやパターンの解明には実際に発生した線状降水帯を正確に捉え、解析する必要がある。
NPO法人・環境防災総合政策研究機構気象防災支援・研究センター(東京)の田代誠司・上席研究員(62)は「300~400ミリの可能性もある」と主張した。
最新のレーダーや観測機器を搭載した気象庁の海洋気象観測船「啓風丸」と「凌風丸」だ。 昨年7月の豪雨でも、特別警報の発令時には多くの住民が自宅にいた。
衛星利用測位システム(GPS)を利用して大気中の水蒸気を観測する機器を観測船と海上保安庁の測量船の計6隻に搭載し、梅雨期に東シナ海を中心に配備する。
同庁技術開発推進室の伊藤渉調査官(38)は、そう説明する。
波高や波向は推定値および予想値です。 連続した積乱雲が同じ所に停滞する線状降水帯が原因だったと判明したのは、災害発生後だった。 このほか陸上では、県内を含む103カ所の地域気象観測システム(アメダス)に湿度計を整備し、水蒸気の流入をより細かく計測。
11防災情報を住民の危機意識にどうつなげるかも、課題として浮かび上がった。
海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込む南海トラフの境界付近で発生したとみられる。
気象情報と防災意識のレベルを共有するため、熊本地方気象台は市民向け講座や、オンラインによる自治体や報道機関への事前レクチャーを検討中。 気象庁は地域や時間帯に幅を持たせたまま「可能性」を伝える「線状降水帯情報」などを検討しており、高橋防災気象官は「線状降水帯の危険性は、特に九州では浸透し始めている。 夜になり、強まる雨脚。
addWidths 40,70,100,null ;table. 線状降水帯の発生を高い精度で予測するのに役立てる。
予報官や情報官の前にある4分割のモニター画面は、刻々と変わる雨雲レーダーや観測値を映し出していた。
今回はその基準を下回っており、気象庁は巨大地震が発生する恐れは低いと説明している。
ただ、課題は山積している。
線状降水帯の予測精度の向上に気象庁が乗り出したのは2018年度から。 線状降水帯に発達する積乱雲の連なりを立体的に捉える気象レーダーの更新も並行して強化する。
13なお、沿岸部の波の予報はにありますのでそちらもご利用ください。
また、高層ビルなどを揺らす「長周期地震動」も福岡、熊本、宮崎、鹿児島県で観測された。
「精度向上の途中段階で使えるデータや予測を発表し、目の前の危機に対応していかなければならない」。 appendRows contensTable ;table. 状況に応じて警報や気象情報を発表できるよう、宿直は平時の2倍の4人に増やした。 18年の九州北部豪雨以降、災害が起こり得る大雨や台風の情報、解説の伝え方、警報や注意報の効果的な発表などについて、学識者や報道関係者と検討を進めている。
230年までに、線状降水帯がもたらす集中豪雨を半日前に予測できる技術を持ちたいとしている。
「線状降水帯の発生を半日前までに予測するのは、東シナ海や太平洋から日本列島に流れ込む水蒸気の量や動きを正確に把握できなければ不可能だ」。
ピンポイントの予測精度の向上には時間がかかるが、範囲と時間に幅のある状態で「発生の可能性」を伝えることは可能としている。
20年度第3次補正予算に、関連費用36億6400万円を計上。
気象庁は19年度、気象に関する情報と避難に関する情報、住民が取るべき行動を明記した5段階の警戒レベルの運用を開始した。
それが、全国で災害が頻発するようになり、気象庁の専門家が発する言葉の重みを意識するようになったという。